2008年2月28日バイヤーという仕事 4

2008年2月28日 14:39

2月も終わりなのに寒い日が続いている上に北風まで強く吹いて、
おまけに花粉まで飛びはじめ少しつらい春の訪れです。

バイヤーの仕事は、商品を選んで買付けするだけではありません。
(うちだけかもしれませんが)
商品を発注する事も含まれているのです。
実はこれがかなり厄介な仕事なのです。


   NOCEの場合、全ての商品をメーカーに発注しているため、
その工場の生産ロットにあわせなければなりません。
各工場で生産単位は様々です。
一般的に値段の安い商品はその単位が多く高いと少ないといえます。
これを最小生産単位、Minimum Order Quantity (M.O.Q.) といいます。
だいたいチェアの場合1モデル1カラーで300本くらいでしょうか。

これを海上輸送用のコンテナに積む量とあわせなければなりません。
コンテナとはトレーラーに引かれて走っている大きなボックスです。
余談になりますが、海上物流がコンテナに変わったのは
ベトナム戦争時の軍事物資輸送に起因しているそうです。
このコンテナによる輸送は革命といっていいほど貿易に寄与しました。

なぜならば、工場で物を積み、コンテナの扉を閉めた後、
倉庫の搬入口でその扉を開けるまで中の荷物には一切人の手にふれません。
(税関検査は別)しかもキューブ型なので積み重ね自由で
船にも大量に積むことができるのです。
大型コンテナ船に山盛りのコンテナは、見ているだけでわくわくしてしまいます。

さて話を元に戻して、コンテナは当然箱なので容量が決まっています。
効率よく積まなければ空気を輸入することになってしまうのです。

ここでコンテナの容量をチェアのカートンの体積で割ると
最大に積めるカートン数がでます。
そしてカートンのチェアの入り数をかけると商品数がでます。
出来上がった状態のチェアであれば、500本前後がコンテナに積めます。
よって工場の最小単位は、300ですが
500単位で輸入しなければならなくなるのです。

次に納期です。
(Delivery Time)工場は、在庫しているわけではないので、
注文を受けてから生産過程に入るのです。
つまり工場は、材料の発注から始めるというわけです。
通常納期は、2ヶ月くらいでしょうか。
2ヶ月で日本に来るのではありません。
あくまでも「出来上がり」というレベルです。

これにヨーロッパであれば、一ヶ月、
アジアであれば10日の前後の船(Shipment)の時間がプラスされ、
さらに通関(Custom Clearance)の一週間をたしてようやく倉庫におろされます。
発注して4ヶ月くらいかかるというわけです。

何がたいへんかというとこの4ヶ月間の売れる量を予想し、
現在庫と発注単位を比べてタイミングよく発注しなければならないからです。

欠品すれば怒られ、
在庫が多くなれば怒られで、
ベストな在庫状況が当たり前でほめられた事など一回もありません。
「在庫多いんだよ、わかってんの、倉庫代ただじゃないんだよ」
「欠品で売りのがし」と。


わかっています。

「そんなんできるかよーーー」



と心の中で叫んでしまいますが事実なので言い訳できません。

そんな時でも表参道の246でトレーラーに引かれたコンテナを見ると
振り返ってしまう自分が情けなくなります。